お護摩祈祷
お護摩祈祷のご案内
護摩修法
精神の浄化や諸願成就を目的に火を焚き、その中で護摩木(願い木)を焚き、芥子や散香などの供物を火中に投じて燃え上がった炎を仏の象徴として息災・増益・調伏・敬愛・鉤召の五種類の護摩修法があり、それぞれ厳格な作法で修法する。
三瀧山不動院では毎月28日(不動尊縁日)に参詣の皆様方の「諸願成就」を、願いおつとめをする為にご本尊ご宝前においして「お護摩ご修行」を厳修しております。
お護摩というのは仏さまの智慧の火をもって私たちの悩みや苦しみの根元である煩悩を焼きつくすということです。
なかなか日々思うようにならない。しかしそれは、物事に対する執着。とらわれの気持ちから起こる。それを仏さまの智慧の火でもって焼きつくしてもらう。それがお護摩の修行です。
お護摩の修行によって、皆様の願い一層清められ、成就することを心から祈念申し上げます。
お護摩のご修行は皆様の心の中にある仏様と出会うという機会でもあります。
日々の困難を乗り越える勇気を、是非とも授かりますようご祈念申し上げます。
密教の特色とは
一般の仏教(顕教)では創造も付かないような長い時間を費やして、生まれ変わり死に変わり(輪廻)しながら仏になる、又は死後、仏の世界(浄土)に生まれて成仏すると説いています。それに対して密教では、衆生(凡夫)は誰でも仏性を持っているのだから大日如来の絶対の慈悲が加えられれば、現世において、その身のままで仏となる(即身成仏)と説きます。つまり、煩悩を持った衆生(凡夫)が、しかし、自分の本来の仏性を自覚することによって知恵を得、そのまま聖なる仏であるというのが密教の考え方であります。
もちろん自身の仏性を覚知して仏になるためには、当然、信心を持ち正しい修行をすることが必要となることは、言うまでもありません。
加持祈祷とは
加持(かじ)とは、仏が衆生を守り、また教化するために仏から加護する力が加えられることをいい、仏の加持力によって衆生のさまざまな願いを実現祈ることから祈祷を含めて加持祈祷と言います。
密教では、弘法大師の『即身成仏義』に、「仏の影、衆生の心水に現ずるを『加』といい、行者の心水よく仏日を感ずるを『持』と名づく」とあるように、仏の大慈悲が衆生に加わり、衆生が信心によって仏の力をしっかりと受け止める仏心と衆生の信心とが表裏一体となった境地といえます。そして仏の加護を実現する手立てが、三密行(三密加持)という修行なのです。
三密加持とは、手に印契を結び(身密)、口に真言を唱え(口密)、心に本尊を念じて(意密)全身全霊で祈ることをいいます。また、供物・香水・念珠などを清めるための作法も加持によって行います。
加持祈祷は現世利益だといって低くいう風評もありますが、それは浅畧理解といわねばなりません。加持力による祈祷は、現世において大非心から「苦を抜き楽を与え、利益をはかるもの」であり、それと同時に低いレベルの願いを満たして衆生の信頼を得、次第に人々の心をより高い仏道の段階へ導きあげていく巧みな密教の方便でもあるのです。